平成13年8月20日
癌と共に生きる会
会長 新山義昭様
日本癌治療学会
理事長 杉町 圭蔵
担当理事・癌保険診療対策委員会委員長
吉野 肇一
拝復
標記に関し、次のように回答させていただきます。
数年前まで、私達も貴職同様、厚生省(当時、以下同様)に対し、多くの薬剤に関し一括して要求しておりました。その後、厚生省より次のような指導を受けました:
1 薬剤については1品目ずつに参考文献を付ける。
2 上記1の参考文献については「抗がん剤適正使用ガイドライン」作成のための研究業績評価基準(同封いたします)」に沿って点数をつける。
3 多数の要求があるときには、優先順位をつける。
その後、これらの手順を踏んで作業を進めましたところ、現在までに次の3種類の抗がん剤適応拡大を得ております:
1 小細胞肺がんに対するシスプラチン
2 骨肉腫に対するシスプラチン
3 非小細胞肺がんに対するカルボプラチン
私達は、いまでもこのように作業を行っており、現在は以下の項目について進行中であります:
1 シスプラチンの胚細胞性腫瘍に対する適応拡大
2 ダカルバジンのホジキン病に対する適応拡大
3 5-FU、アドリアマイシン、ブレオマイシン、シスプラチン、カルボプラチン、マイトマイシンCなどの適応疾患に対する胸・腹腔内直接投与及び動脈内投与などの局所使用についての用法拡大
4 アドリアマイシンの投与法及び投与量の変更
5 低容量シスプラチンの大腸がんに対する適応拡大
6 ブレオマイシンの睾丸腫瘍を含む胚細胞腫瘍に対する適応拡大
したがいまして、私達といたしましては、貴職におかれましてもこのような作業をされることをお勧めいたします。
敬具