要望書・請願書・質問書

日本癌治療学会に向けた要請書

日本癌治療学会
杉町 圭蔵 理事長殿

要請書

既にご承知の様に、欧米先進国で標準的に使われている抗癌薬や副作用防止薬の多くが、日本では未承認、または保険適応外であるために、薬そのものが世界に存在するにもかかわらず、通常の保険診療ではほとんど使われていないのが、日本の癌治療の現状です。
現在、厚生労働省で審査されている薬品は、数多くあると言われ、さらに日々、新薬が誕生しています。こうした薬の認可を待つ間にも次々に癌患者たちは、欧米先進国の標準治療薬を使われることなく亡くなっています。こうした薬を使って治療を受けたいと望む患者にとっては、その権利を奪われているのです。
このような状況を早急に打開するためには、もはや、欧米先進国で標準とされている抗癌薬および副作用防止薬の早期一括承認しか方法がないと私たちは考え、その要請を厚生労働大臣に行なうことを決め、全国的に署名運動を行なっております。賛同した全ての個人・団体が、全国で今年から集め始めた署名は、3月末現在、4万名を越えております。
「がん患者の幸に繋がる治療法を確立する」という貴学会の目的に照らし、貴学会からもこうした状態を早期に是正するために、抗癌薬および副作用防止薬の早期一括承認を厚生労働省に提言して頂きたく、ここに要請致します。
2001年4月  日

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