2004年5月21日
独立行政法人医薬品医療機器総合機構
宮島彰理事長 様
要望書
NPO法人 日本がん患者団体協会(略称JCPC)は、患者本位の医療の実現を目指して、2002年に発足し活動を続けております。
先般RISFAX(医薬経済社) 5月13日号にて表明された宮島彰理事長の記事で、『新薬承認審査の迅速化や市販後安全対策の充実に加え、製薬企業や 医療機関だけでなく一般人を対象として審査の過程をオープンにすることで透明性を担保し、「新薬を早く出せる(社会的な)環境整備を図る」ことも総合機構 が担う役割であると説明した。FDA(米食品医薬品局)が採用する公聴会の設置についても、「将来的には検討課題になる」との考えを示した。』と述べられ ておりますが、患者団体としては大変期待を持って拝見させていただきました。
私たちも平成13年に『審議経過の情報公開に関する請願書』を各政党へ働きかけた実績があり、かつ15年8月2日には厚生労働省に対し、質問書(別紙)を提出しております。
そのようないきさつがございますので、ようやく日本でも患者と医療提供者・行政が平等な立場で共に協力し合う環境が整いつつあると考えたからです。
今回発表されたお話しの内容は、無駄を省き合理的な審査を目指し、新薬の早期承認を目指しつつ、かつ薬害や安全性に対する配慮も疎かにしない姿勢や、審査の透明化や患者団体の参加による開かれた審査について、期待通りの内容でした。
私たちは、今回の宮島彰理事長の発言を高く評価いたします。
全ての医療関係者の基本理念である『患者本位の医療』を目指して、1日も早く今回の政策を実現し、透明性の高い国民に開かれた医薬品医療機器総合機構を推進していただきたく思います。
NPO法人 日本がん患者団体協議会
理事長 山崎文昭