1 趣旨
「がん」の治療法として、学会等でも複数の抗がん剤の併用療津が有効
であるとされている。しかしながら、薬事法で承認された抗がん剤であっ
ても、がんの種類等によっては効能が承認されていないため、事実上、併
用療法に用いることができない状況にある問題を解決するため、併用療法
に必要な抗がん剤の効能の取得を迅速に進めるものである。
2 目標
併用療法に使用される抗がん剤で、薬事法上の適応がないもののうち、
有効性に十分なエビデンスがあるとされているものを順次、年10~15
効能程度、効能の取得を進めていく。
3 実施体制
(1)これまで、適応外使用に係る抗がん剤の承認申請については、有効性及
び安全性に関するエビデンスの収集などを関係企業の自主的な努力に依
存してきたが、がん治療の社会的な重要性を考え、専門家・業界・行政
が共同して参画する「抗がん剤併用療法に関する検討会」を開催する。
(2)「抗がん剤併用療法に関する検討会」は、効能取得の承認申請促進のた
めの計画を作成し、有効性・安全性等に関するエビデンスの収集を行う。
(3)薬事・食品衛生審議会において、(2)で収集されたエビデンスの事前評価
を行い、関係企業にも承認申請を促すとともに、事前評価を経た承認申
請を迅速に審査・承認する。
(4)承認を取得した抗がん剤については、医療機関等の協力を得ながら、重
点的な市販後安全対策を実施する。
4 抗がん剤併用療法に関する検討会
(1) 各がん領域の専門家等のほか、製薬業界からのオブザーバーを加え構
成する。
(2) 事務局は、医政局研究開発振興課長及び医薬食品局審査管理課長とす
る。