平成15年11月25日
厚生労働大臣
坂口 力 殿
拝啓
平素は医療行政並びに健康・福祉行政にご尽力いただき有難うございます。今後も今以上に充実した厚生行政の実行により、日本が国民にとって少しでも生活しやすい国となる事を大いに期待を致しております。
さて、薬事法で認められた効果以外の治療目的への抗がん剤使用について、坂口力厚生労働大臣は11月18日の閣議後記者会見で、海外で有効性が認められていれば、国内で臨床試験(治験)を実施しなくても積極的に効能追加を承認する考えを明らかにいたしました。
具体的には、治療効果が認められながら日本では医療保険の適用外の抗がん剤を使った「併用療法」を行いやすくするため、厚生労働省は来月、がんの専門家らでつくる「抗がん剤併用療法検討委員会」の設置を行うという内容です。
有効性や安全性を専門委員会で評価していただき、海外で承認され、論文などで科学的根拠が確認できた抗がん剤などについて速やかに審査し保険適用を拡大する方針を、患者の方々より多くの期待が当組織へも寄せられております。
そこで今回の委員会をより一層患者さんに対して有意義な機会にするために、下記のお願いをいたします。
1.委員会は公開討論としてください。
2.患者の意見を発言する場を設けてください。
3.委員に抗がん剤の専門家である腫瘍内科医を入れてください。
以上の患者さんからの要望事項をあらためてお伝えし、要望の緊急性および重要性を是非ご理解の上、ご配慮をよろしくお願い申し上げます。
敬具
NPO法人『日本がん患者団体協議会(JCPC)』
理事長 山崎文昭