理事長 佐藤愛子よりご挨拶

NPO法人『がんと共に生きる会』のHPをご覧くださり、ありがとうございます。
当会の理事長を務めます佐藤愛子より、ご挨拶を申し上げます。

私は、当会会長であった主人、佐藤均の亡き後、がんと共に生きる会の皆さまとご一緒に活動するなど夢にも思いませんでした。
しかし、いつも心の中には「がんと共に生きる会」のことがありました。

主人が亡くなり、2ヶ月ほど過ぎたある日、三成一琅さん(前厚労省がん対策推進計画協議会、患者代表委員(故人))が自宅を尋ねて下さいました。 メディアや報道を通じて、主人と「がんと共に生きる会」の活動が三成さんの心に留ったということでした。

『余命半年』と告げられた、膵臓がんの三成さんは
「生きる希望と勇気、そして命ある限り生きること。どん底の気持ちだった自分の気持ちを切り替えさせてくれたのは、佐藤均さんでした」と、仏壇の前で熱く話され「佐藤さんから、バトンが渡されたような気がしてなりません」と、私を励まし支えて下さいました。それがきっかけで交流が始まり、活動することになりました。

そんな折、自営のテナントが空き、「この場所を患者・家族の語らいの場に出来れば幸せ」と思い、お茶を飲みながら情報交換や患者・家族の支え合える場になればと『ちょっと寄って見ません家』を開設しました。

がん対策の一層の充実を図るため、その対策を、総合的かつ計画的に推進することを目的とした「がん対策基本法」が制定され、また、島根県や高知県などでは「がん対策推進条例」が制定されるなど、全国でがん対策は広がっています。

島根県では、県の財団法人が窓口となり、3年間で7億円を目標とした、がん対策募金の活動も行われ、出雲市においては、「出雲市がん撲滅対策推進条例」が制定されるなど、がん患者や家族、遺族の声が行政に届き始めています。

主人が最後まで言っていた、一人ひとりが声を発して、何処でも安心して受ける事の出来る医療を、愛する人に悲しい思いをさせない為に、標準の治療が地域格差なく行われる医療体制を願い、一歩一歩みなさんと手を取り、希望に向かって進んで行きたいと思っております。

当会を設立された初代会長の新山義治さん、また三代目であった主人佐藤均らの思いのバトンを引き継ぎ、歩いてまいります。
どうぞNPO『がんと共に生きる会』に、皆さまのご理解とご支援をお願い申し上げます。

特定非営利活動法人 がんと共に生きる会
理事長  佐藤 愛子